iPhone11Pro水没修理
本日はiPhone11Proの水没修理ブログです。
お客様のiPhone11Proはお湯の張ったお風呂に数秒間落としてしまったらしく
電源が入らなくなったようです。
お風呂に落とした後のiPhone11Proはしばらく普通に操作できていたようで、
電源をいれたまま数日使ってしまったというのが今回の電源が入らなくなった原因
ではないでしょうか。
もしも水没させてしまったと思ったらまずは電源を切るというのが大事です。
水没させたままiPhone11Proを使用してしまうと基板がショートしてしまう可能性があります。
水没させてしまったと思ったら電源を切って
すぐにスマートフォンの修理店に持っていきましょう。

この画像をご覧ください。
フロントパネルの上部と下部に茶色く錆びてしまっている部分があります。
画面の割れた部分から水分が混入するのはもちろんのこと、
フロントパネルの上部には電話をする時のスピーカー部分の穴が空いています。
フロントパネルの下部には充電の為のライトニングコネクターが取り付けてあります。
つまり、どれだけ耐水性を強化したスマホといえど、水分の侵入経路はある
ということです。
特に、フロントパネル上部には顔認証に必要なFace IDケーブルが取り付けてあり
このケーブルが故障すると換えが効かないという
かなり重要なパーツとなっています。
お風呂のお湯に落としてしまうということは水没につながるということは
誰でも想像のつくことだとは思いますが、
湯気や湿気だらけの空間で普通にiPhone11Proを使用すること自体が水没につながります。
あくまでも常温の水に対する耐水性ですので
機体になった水蒸気は防げません。
水蒸気となれば小さな侵入経路から簡単に端末内部に入り込んできますので
お風呂での使用はやめておきましょう。
よくお風呂で袋にいれてスマホを使う方がいますが、
密閉した袋に入れての使用もお勧めしません。
温度変化によって袋の中の水分の結露が水没につながります。
今ブログを書いている私も一度実験がてらiPhoneを密閉した袋に入れて
數十分お風呂タイムを楽しんでいたら3日程経った辺りからスピーカーの音に
ノイズが乗るようになってしまいました。
その後しっかり乾燥させたので元に戻りましたが
あのままお風呂での操作を毎日続けて入ればもっと悪い状況になっていたでしょう。
それでは、本題の修理内容に入っていきましょう。
まず、フロントパネルを開きバッテリーのコネクタを外します。
水滴が端末内部に残っていますので、基板をはじめ全てのパーツを取り外します。
乾燥を行います。
基板は特殊な洗浄を行い、腐食した部分などを綺麗にしていきます。
汚れたままでは電気の通り道がふさがっているようなものです。
その後に全てのパーツをしっかり乾燥させます。
この時点で、再度元どおりに組み立てて電源が入るか確認します。
最初のチェック段階では、電源が入っていることは確認できましたが
フロントパネルの表示がありません。
有機EL表示が全く無く、真っ暗な状態です。
しかし、バイブレーション、スピーカーなどが動いていることを確認できましたので
本体には電源が入るようになりました。
よくあるのがこの場合バッテリーを交換しなければ復旧しないケースが多いですが
今回はバッテリーの問題ではないようですね。
最後にフロントパネルの交換を行い動作確認をしてみます。
水没修理ではあまり長期の端末使用はお勧めしません。
一度水没している以上、本体にかなり負荷がかかっているのは明らかです。
バックアップはこまめにとるようにしましょう。